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小山 光 / AKIRA KOYAMA

株式会社キー・オペレーション
一級建築士
英国登録建築家
英国王立建築協会 会員
JIA 日本建築家協会 会員
1970年 東京生まれ
1994年 東京都立大学工学部建築学科 卒業
1996年 ロンドン大学バートレット校建築修士 修了
1998年 東京工業大学理工学研究科建築学修士 修了
David Chipperfield Architectsなどのイギリスの建築事務所で設計活動
2003年 ZARA Japan 店舗開発部長
2005年 キー・オペレーション 設立
2005年にキー・オペレーションを設立後、プロジェクト・マネジメントと設計監理業務として、ZARA、Bershka、ZARA Home、Stradivarius 、Hermès、Berluti、Levi’s、Calvin Klein、Charles & Keith、Starbucks など外資系企業の店舗プロジェクトを19年間で180件以上手掛けてきました。これらの商業プロジェクトと並行して、住宅、別荘、マンションリノベーション、集合住宅、商業テナントビル、映画館、オフィス、複合ビル、墓園、駅施設、ランドスケープなど、様々なタイプのプロジェクトに取り組んでいます。
私たちの目標は、最もシンプルでイノベーショナルな空間構成、建築手法、その他の建築技術を使ってさまざまな問題に取り組み、首尾一貫した、巧みで論理的な解決策を見出すことです。そのために、お客様のご要望を検証・分析し、都市の背景を観察し、社会的状況を理解し、地域の歴史、文化、法規制、自然環境を認識し、建築材料や技術を研究します。また、建築に纏わる経済も、建築を創出するだけでなく、建築を運営し続けるための血液として、建築にとって非常に重要であると考えています。私たちは、建築が都市の経済を改善し、文化を受け入れ、社会問題を解決できると信じています。
[受賞歴]
RIBA国際賞
German Design Awards
iF Design Awards
グッドデザイン賞
JCDアワード
A+ Awards
Blueprint Awards
Iconic Awards
[著書・メディア掲載]
「近代建築の証言」共訳
新建築 /住宅特集 /商店建築
近代建築 /KJ
Works

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Hayama Huts
一色海岸から徒歩3分の奥まった私道に面した別荘。このエリアは、江戸時代まで漁村だったが、明治以降、御用邸をはじめ、宮家や要人の別荘が建てられ始めた。南北に接する隣地はひな壇状で、北側からは見下ろされる位置関係にある。
この別荘ではプールが計画されたため、プライバシーを確保するように検討した。隣接する住宅に威圧感を与えないように分棟とし、ダイニング棟、リビング棟、宿泊棟、駐車場と浴室のあるサービス棟、倉庫棟の5つの棟がプールのある中庭を取り囲み南の海側に開いた構成とした。東側の別荘は海への眺望を直接持っているので、お互いのプライバシーを確保するために宿泊棟は2階建とし、心地よい木陰をプールサイドに落としてくれる、日露戦争の戦勝祝いに植えられたというクスノキが生育しやすいように、中庭側に下がる片流れの屋根とした。
それぞれの棟の隙間は、プールサイドの中庭から周縁部に抜ける動線で、海陸風と光の通り道にもなっている。
一色の景色に馴染む小さな集落のような佇まいになった。




十全化学本社社屋
十全化学は医薬原薬の受託製造などを行っている1950年に創業された富山市の企業である。将来の事業展開の為に各建物の機能を整理し、散らばっていた事務機能、会議室、食堂を集約した新社屋が計画された。
新社屋では「集中」・「交流」 の「切り替え」が出来る場が実現できるようにオフィス全体のゾーニングを構築していった。また立山連峰や富山の豊かな自然を感じられる社屋にして来客に富山をアピールしている。
建物の平面形状はL字型となり、隣接した公園のオープンな空間を覆う形となった。この社屋は工場棟とは対照的にガラスファサードとして周辺の工場群全てを見渡せるようにして、職員が働いている工場群と空間的に繋ぐことを試みている。さらには西側の神通川、東側の立山連峰とも視覚的に繋げて、富山全域との連続性を感じられるようにした。
ガラスファサードの前にはバルコニーを設け、仕事の合間に外に出てリフレッシュできるようにした。その結果、平滑なファサードの工場群とは対照的な陰影のあるファサードとなっている。バルコニーは庇のように夏の室内への日射を遮断するが、冬は日射を取得して暖房負荷を下げる事ができる。
ワークエリアの天井は国産針葉樹のルーバーを設置して、天井内設備機器を隠しながら木材の質感で自然で温かみのある空間とした。夜にはデッキの手すりに仕込まれた照明器具でこの軒裏の木製ルーバーはライトアップされる。ピロティの天井部分もこの木製ルーバーで覆われ、富山の薬の原料を運んだ北前船の船底のような佇まいとなっている。

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麻布霰窓の家
各国大使館や高級マンションが多く立ち並ぶ南麻布の住宅地の一角に相続で分割された敷地に家族二人で住む住宅を計画した。
内部と外部をつなぐ、窓が重要なテーマとなった。この住宅では内部からは開放感を味わいながら、外部からあまり中を見られない窓を試行した。
窓に対して感じる開放感は窓との距離で大きく左右される。室内にいる場合、窓の幅や高さがある程度確保されていれば開放的に感じられる。一方で外部から見ると、余程建物に近づかない限り、窓の幅と高さがある程度に抑えられていれば、内部が見えすぎない。また内部構成を表出させないように、窓をなるべく均質に配列するようにした。
内部の各室は外壁に面した壁に並ぶ開口を必要なだけ獲得し、光と風を中に取り入れる。この大きさの窓は、ブラインドを閉じていなくても、外部から内部をあまり伺い知ることが出来ないが、内部からは外は良く見え、プライバシーを確保しながら開放感を味わえる。
自律的に閉じながら開くことで、都市に豊かに住まうことができる住宅を目指した。




神田テラス
神田小川町の靖国通りの裏に位置する3面を道路に面した細長い区画に計画された飲食テナントビル。
飲食テナントビルを設計する際には、テナントをどのように集合させて、どのように街並みに関わらせていくべきかを考える必要がある。このビルに来れば、魅力的なレストランに出会うことができるというアピールが必要である。
このビルでは、前面道路に面してビルの外形を穿ったヴォイドをつくり、立体的な垂直ガーデンテラスを提案した。前面のテラスは階によって大きさや形状が異なり、変化のあるテラスが積層している。上下階で抜けている個所を作り連続させることで、上階でも接地感を出している。ここでは人と交通が行き来する都市のダイナミックなスペースのなかで食事をするという体験を得ることができる。
側面道路に面している部分は開放的なので、全面ガラス張りとして、外から各レストランの内部が見えるようにするだけでなく、中からも開放的な空間を享受できるようにした。飲食の内装の雰囲気に合わせやすい黒の格子状のサッシュとした。
容積率一杯の全階飲食テナントという商業的効率を要求される都心の中高層ビルで、各階のテラスを都市に開くことで、新たな公共性を備えた建築を提案した。

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yotsuya tenera
20㎡前後のワンルーム9戸と30㎡前後の3戸で構成された3階建ての集合住宅計画。
敷地から窓先空地を確保してできたL字型の全体ヴォリュームに2本のツリー状のヴォイドを挿入することによって、アプローチや各住戸への動線、バルコニーなどをコンパクトに確保しました。このヴォイドは密集した住宅地の隙間などに向けられ、風の通り道になるように工夫されています。またヴォイド上部のトップライトからは光が降り注ぐだけでなく、煙突効果で換気を促す効果もあります。各住戸はI型、L型、C型、T型などの平面でこの2本のヴォイドを取り巻く形で形成され、多様なプランニングを実現しています。 ラーチ合板型枠の外壁と溶融亜鉛メッキのメタルフレームの窓枠に特徴のある外観となっています。

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新宿御苑の集合住宅
本プロジェクトでは560m2の敷地に15階建て4811m2、118戸の集合住宅が計画された。その中で我々は外装と共用部、専有部のデザイン監修を行なった。
12階より上は階高を高くして、ロフトのある住戸となっているが、住戸の平面計画によって、L字型ロフトにしたり、2つのロフトにしたり様々なバリエーションが設定された。
コロナ禍以降、テレワークをする機会が増えたため、エントランスホールのロフト部分にコワーキングスペースを設けている。
このプロジェクトでは、色と素材の組み合わせによって、ファサードを2つの要素に切り分けている。バルコニーは敢えてアルミのソリッドな濃いグレーのパネルで覆い、中の空調室外機を隠し、そのパネル、その背面の壁、給湯器など全て濃いグレーで塗装することで、この集合住宅の中で強調したくない要素を一体化して存在を目立たせないようにしている。
一方で各階のスラブを前面まで持ち出して水平ラインを出し、そのラインの垂直に繋ぐアルミのルーバーをランダムに設置することで、全体を繊細な籠で覆ったような形とし、新たなファサード面を形成している。
水平のスラブはコンクリートだが、シャンパングレーのアルミルーバーと素材感を合わせる必要があった。アルミは見る角度によって色味が異なるために、コンクリート部分は暗めのシャンパングレーの上に明るめのシャンパングレーの塗料をスポンジで重ねて、アルミの素材感に近づけることに成功した。