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登録建築家

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知念里奈 / RINA CHINEN

知念里奈.jpg

​まる・ち設計

一級建築士 建設大臣登録 第364261号

建築士事務所登録 東京都知事 第63028号

米国ワシントン州建築家資格 NCARB登録    

​1978年 神奈川生まれ

2003年 ケンタッキー州立大学建築学科 卒業

2003年 LMN Architects(-2007年)

2007年 Olson Kundig Architects(-2010年)

2010年 手塚建築研究所(-2014年)

2014年 ​まる・ち設計 設立

毎日の生活の中に小さな豊かさと喜びが積み重なるような建築を目指しています。建築を単なる美しい造形として終わらせるのではなく、使い手の日常生活にひっそりと寄り添う器として捉え、それぞれの施主にとって五感が喜び、居心地のいいと感じられる空間を設計しています。

太陽の光は常に動き、空の色は飽きることなく明るくなったり暗くなったりを繰り返します。雲は表情豊かに形をかえ、月は1秒たりとも同じ場所にはいません。冬の冷たい風も夏の湿った風も季節の訪れをほのめかし、どんな都会であろうとも春には鳥がさえずり、秋にはせみが鳴き終わります。人間の生活には自然とは切り離せない深い繋がりがあり、室内であっても自然の一環であることを体感できるような設計を常に意識しております。

Works

桟橋のある家

「桟橋のある家」は鬱蒼とした竹林を背景に建つ。旗竿地の竿部分を除いても300㎡はある敷地だが、南東の敷地境界線上にある最大2.5mの擁壁のため、崖条例により建設可能面積は北西部に追いやられた。設計の自由度は減ったが、その分シンプルに解く方針に考えを切り替え「桟橋のある家」は大きな箱となった。道路から見ると箱の手前には遠近法を誇張したような大きなカーポートの屋根があり、訪問者を玄関へ引き寄せる。玄関扉の前には小さな桟橋があり、扉を開けると家族が集う居間が目の前に広がる。大開口の先に大きな庭があり、庭に向けて長い桟橋が突き出ている。引き渡し後に、無花果、夏みかん、金木犀、ブラックベリー、ラベンダー、スタージャスミンなど視覚、嗅覚、味覚を満たしてくれる植栽を植えたので今後の庭の成長が楽しみである。2階に上がると長い廊下があり、西側の竹林と東側の近隣の庭の竹に視線が抜けるようになっている。手前の主寝室は必要であれば区切られるような設計とし、5つの寝室も可能となる。自然の中でのびのびと育つ子供達を想像しながら設計をした。

​灯台の家

敷地は閑静な住宅街にある旗竿地である。旗竿地であっても「外」に向けて、行き交う人や地域との関連性を生み出せるよう、竿部分の突き当たりの小さな広場は全面ガラスとすることで視覚的に内と外を繋げている。

水回りを完全に独立させた多目的室はゲストルーム、書斎、将来の子供部屋、アトリエ、事務所、ギャラリー、などの多様な使い途に適応できるようになっている。独立型多目的室のある家はニーズが多様化する現代人の生活を応援する新プロトタイプとなることを意識している。
1階の多目的室を除き、その他の部屋は浴室以外全て繋がっている。灯台のように四方に回る高窓とスキップフロアを活用し開放的で光に満ち溢れる住空間となっている。

丘の家

2020年。コロナが蔓延する中、「丘の家」の設計は始まった。万が一の非常事態において、第2の拠点と言えるような広々とした場所があればどれほど心強いだろう。自給自足を目標に田畑を耕し、自然の恵みを享受し、自然と共生して、自然に感謝することでより人間らしい生活ができるのではないか。そんな漠然とした思いが通じたのか、「大草原の小さな家」の舞台のような大自然に囲まれた広大な敷地に施主は導かれたのである。家族が心地よく過ごせる最小単位の小さな家を設計することとなった。
家は長細い四角い箱の上に折り紙で折ったような薄い屋根をのせたシンプルな作りとなっている。背の低い玄関を抜けるとそこには南側の自然が見渡せる大開口のある背の高い空間につながる。寝室とリビングルームの間に設置した箱は、リビングルーム側にキッチン、箱の中には冷蔵庫や洗濯機、洋服などを置く収納がある。室内の梁を表しとして、小さな家なりに奥行きを感じられるようにしている。家庭菜園、庭や芝のお手入れ、雪かきなどに必要な道具などを収納できるストレージスペースを設け、外からは一見扉に見えないような勝手口も用意した。温泉が近くにある立地のため浴槽は設けずシャワー室のみとしている。薪さえ準備すれば電気やガスに頼らなくて済む薪ストーブは家全体を十分に暖めてくれる。最小単位の住宅ではあるが、大きなデッキと自然にむけて広がりのある作りとなっている。

舞台の家

学園都市国立の整然と区画された美しい住宅街の一角に敷地がある。家族が大半の時間を過ごすリビング・ダイニングを中心に、庭や諸室をコの字で囲う配置とした。緑豊かな町並み、国立の印象をそのまま受け継いで前面道路側を庭とし、密集しがちな住宅街の立面に一呼吸できる間を設け、おおらかな家へのアプローチとしている。門扉を開けるとそこには庭があり、奥には家族のくつろぐリビングがある。納戸は家へのアプローチと同じ方向に細長く配置され、家族の生活の裏機能を支える。2階は将来的に子供部屋になる予定であるが、個室という従来のあり方を払拭し、視覚的プライバシーに配慮して2mほどの高さの壁で区切られるのみで、天井はリビングと共有し、小窓からは階下の家族と対話ができるようになっている。大空間のハイサイドから南の光が上下階を常に明るく照らし、リビングの建具を開けると庭と空と大空間は一体となり、より開放的になる。

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